つくれば工房マニュアル

Raspbianをインストールする (その2: Raspbianのイメージファイルを使う)

いくつかあるRaspberry PiのOSのうち、Raspbianをインストールしセットアップします。

NOOBSではなく特定のOSのイメージファイルを使ってインストールするメリットは、たぶん、ディスク容量を節約できるからです。

今回使ったもの

  • Raspberry Pi B+
  • SDHCカード(16GB,class10)とカードリーダー/ライター
  • USBマウス
  • USBキーボード
  • DVI-D端子のあるディスプレイ
  • HDMI-DVI-D変換アダプタとHDMIケーブル
  • インターネット接続環境
  • 無線LAN子機(Wifiドングル)
  • USB電源アダプタ(5V1A以上)とマイクロUSBケーブル
  • インターネットにつながったパソコン

セットアップ手順

  1. SDHCカードにRaspbianを書き込みます。
  2. Rapsberry Piを組み立てます。
  3. Raspbianを設定します。

参考元

SDHCカードにRaspbianを書き込みます。

RaspbianはRaspberry PiのOSの一つです。

SDHCカードにRaspbianのイメージファイルを書き込むまでをWindows7で行います。SDHCカード書き込みソフトとして「Win32DiskImager」を使います。

詳細なインストール手順はこちら↓
INSTALLING OPERATING SYSTEM IMAGES

1. Raspbianのイメージファイルをダウンロード&展開します。

下記WEBページ中ほどにある「OPERATING SYSTEM IMAGES」のRaspbianをダウンロードします。

Raspberry Pi > Downloads

「Download ZIP」ボタンをクリックしてダウンロードしてください。2014年11月11日時点で「2014-09-09-wheezy-raspbian.zip」がダウンロードされました。

ダウンロードしたファイルを適当な場所に展開します。展開したフォルダの中にRapsbianのイメージファイルがあることを確認します。

2. Win32DiskImager(SDHCカード書き込みソフト)をダウンロード&インストールします。

下記WEBページより、Win32DiskImager(SDHCカード書き込みソフト)をダウンロードします。

Win32DiskImager

緑色をした「Download」ボタンをクリックしてダウンロードしてください。2014年11月11日時点で「Win32DiskImager-0.9.5-install.exe」がダウンロードされました。

このファイルをダブルクリックしてインストールします。

  1. 「開いているファイルーセキュリティの警告」ダイアログでは、「実行」ボタンをクリックします。
  2. 「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示された場合、「はい」ボタンをクリックします。
  3. 「Welcome to the Win32diskImager Setup Wizard」では、「Next」ボタンをクリックします。
  4. 「License Agreement」では、「I accept the agreement」を選択後、「Next」ボタンをクリックします。
  5. 「Select Destination Location」では、Win32DiskImagerをインストールするフォルダを指定することができます。指定されたフォルダにインストールするか、別のフォルダにインストールする場合「Browse」ボタンよりフォルダを指定後「Next」ボタンをクリックします。
  6. 「Select Start Menu Folder」では、スタートメニューのショートカットのフォルダを指定することができます。指定されたフォルダにするか、別のフォルダを指定する場合「Browse」ボタンよりフォルダを指定後「Next」ボタンをクリックします。
  7. 「Select Additional Tasks」では、デスクトップにアイコンを作成するか指定できます。指定後「Next」ボタンをクリックします。
  8. 「Ready to Install」では、これまで指定した項目が表示されます。確認後よければ「Install」ボタンをクリックします。

    インストール中・・・。
  9. 下の画面が表示されたらインストール完了です。「Finish」ボタンをクリックして終了します。

3. SDHCカードにRaspbianのイメージファイルを書き込みます。

  1. パソコンにあるカードスロットにSDHCカードを差し込むか、もしくはカードリーダーにSDHCカードを差し込んでカードリーダーをパソコンと接続します。
  2. SDHCカードを差し込んだら、以下の2点を確認します。
    • ドライブ名を確認します。エクスプローラに表示されますので確認してください。今回は、「J:」ドライブでした。
    • また、念の為中身を確認します。必要なファイルがあればパソコンにコピーするか別のSDHCカードを用意します。
  3. さきほどインストールした「Win32DiskImager」を「管理者として」起動します。スタートメニューにある「Image Writer」フォルダ(もしくはインストール時に指定したフォルダ)にある「Win32DiskImager」を右クリックして表示されるメニューから「管理者として実行」を選択します。
  4. 「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示された場合、「はい」ボタンをクリックします。
  5. 起動した画面にドライブ名を指定するドロップダウンリストがあります。ここに、さきほど調べたSDHCカードのドライバ(ここでは「J:」)が指定されていることを確認します。
  6. ドライブ名ドロップダウンリストの左にあるファイル選択ボタンから、さきほど展開したRaspbianのイメージファイルを選択します。
  7. これでSDHCカードにRaspbianのイメージファイルを書き込む準備ができました。「Write」ボタンをクリックします。
    確認ダイアログが表示されます。「Yes」ボタンをクリックします。

    書き込み途中・・・。
  8. 「Complete - Write Successful.」と表示されたら書き込み完了です。「OK」ボタン「Exit」ボタンをクリックして終了します。
  9. SDHCカードを取り出します。

Windows7での作業はここまでです。

Rapsberry Piを組み立てます。

電源を入れなければ、組み立てに順番はありません。

  • SDHCカードを取り付けます。
  • キーボードとマウスをつなぎます。
  • USBポートに無線LAN子機(Wifiドングル)を接続します。
  • ディスプレイをつなぎます。今回は、DVI-D端子のあるディスプレイにHDMI-DVI-D変換アダプタとHDMIケーブルを使ってつなぎました。

  • 電源ケーブルをつなぎます。USB電源アダプタとマイクロUSBケーブルは携帯電話のものを使いました。

以上で、Rapsberry Piが組みあがりました。

Raspbianを設定します。

ディスプレイの電源を入れます。

Rapsberry PiにつないだUSB電源アダプタをコンセントに差し込みます。Rapsberry Piに電源が入ります。

虹色の画面が表示された後、コンソール画面に起動状況が表示されていきます。

その途中で「raspi-config」(Raspbianの設定画面)が起動します。

後ほどデスクトップ上で「raspi-config」を起動しRaspbianの設定を行いますので、ここでは「ESC」キーを押し一旦終了します。

Raspbianが起動すると、コンソール画面に下記のように表示されます。

            pi@raspberrypi ~ $
            

ここに「startx」と入力し、Enterキーを押します。

            pi@raspberrypi ~ $ startx
            

するとX Windows Systemが起動し、Raspbianのデスクトップが表示されます。

ちなみにデフォルトで下記のユーザーが作成されます。

  • ユーザー名: pi
  • パスワード: raspberry

それではさきほど終了させた 「raspi-config」(Raspbianの設定画面)をターミナル(端末)から起動し、Raspbianを設定します。

  1. デスクトップ上にあるLXTerminalアイコンをダブルクリックし、ターミナル(端末)を起動します。
  2. 以下のコマンドを実行し、「raspi-config」(Raspbianの設定画面)を起動します。
                    pi@raspberrypi ~ $ sudo raspi-config
                    
  3. まず、ユーザーpiのパスワードを変更します。
    1. 矢印キーを使って項目を移動し、「2. Change User Password」を選択後、Enterキーを押し、Enterキーを押します。
    2. 「You will now be asked to enter a new password for the pi user」と表示されますので、Enterキーを押します。
    3. 「Enter new UNIX password:」と表示されますので、パスワードを入力後、Entarキーを押します。次に「Retype new UNIX password:」と表示されますので、もう一度同じパスワードを入力後、Entarキーを押します。
    4. 「Password changed successfully」と表示されたら成功です。「There was an error running option 2 Change User Password」と表示されたら失敗です。最初からやり直してください。
    5. Enterキーを押します。「raspi-config」(Raspbianの設定画面)に戻ります。
  4. 次に、Raspbianの起動の種類を設定します。
    1. 矢印キーを使って項目を移動し、「3. Enable Boot to Desktop/Scratch」を選択後、Enterキーを押します。
    2. 起動の種類が3種類あります。
      • Console Text console, requiring login (default)
      • Desktop Log in as user 'pi' at the graphical desktop
      • Scratch Start the Scratch programming environment upon boot
      矢印キーを使って2番目の「Desktop Log in as user 'pi' at the graphical desktop」を選択後、Enterキーを押します。
      これは電源を入れると何もしなくてもX Windows Systemが起動しデスクトップを表示する設定です。

      「raspi-config」(Raspbianの設定画面)に戻ります。
  5. 次に、ロケールを設定します。
    1. 矢印キーを使って項目を移動し、「4. Internationalisation Options」を選択後、Enterキーを押します。
    2. 矢印キーを使って項目を移動し、「11 Change Locale」を選択後、Enterキーを押します。
    3. しばらくすると「Configuring locales」が表示されます。
      「Locales to be generated:」で、以下の項目を選択します。
      • 矢印キーを使って「en_GB.UTF-8 UTF-8」を探し、スペースキーを押します。すると右にある括弧に[*]が表示されます。
      • 矢印キーを使って「ja_JP.UTF-8 UTF-8」を探し、スペースキーを押します。これも右にある括弧の中に[*]が表示されます。
      「en_GB.UTF-8 UTF-8」はイギリス英語、「ja_JP.UTF-8 UTF-8」は日本語です。アメリカ英語「en_US.UTF-8 UTF-8」も選択することができます。お好みで選択してください。その後Enterキーを押します。
    4. 「Default locale for the system environment:」で、矢印キーを使って「ja_JP.UTF-8」を選択後、Enterキーを押します。
    5. 設定中、しばらく時間がかかります・・・。

      「raspi-config」(Raspbianの設定画面)に戻ります。
  6. 次に、タイムゾーンを設定します。
    1. 矢印キーを使って項目を移動し、「4. Internationalisation Options」を選択後、Enterキーを押します。
    2. 矢印キーを使って項目を移動し、「12 Change Timezone」を選択後、Enterキーを押します。
    3. しばらくすると「Configuring tzdata」が表示されます。
      「Grographic area:」で、矢印キーを使って「Asia」を選択後、Enterキーを押します。
    4. 「Time zone:」で、矢印キーを使って「Tokyo」を選択後、Enterキーを押します。

      しばらくすると「raspi-config」(Raspbianの設定画面)に戻ります。
  7. 最後に、キーボードを設定します。
    1. 矢印キーを使って項目を移動し、「4. Internationalisation Options」を選択後、Enterキーを押します。
    2. 矢印キーを使って項目を移動し、「13 Change Keyboard Layout」を選択後、Enterキーを押します。
    3. しばらくすると「Configuring Keyboard-configuration」が表示されます。
      「Keyboard model:」で、「Generic 105-key(Intel) PC」が選択されていることを確認後、Enterキーを押します。
    4. 「Keyboard layout:」で、矢印キーを使って「Other」を選択後、Enterキーを押します。
    5. 「Country of origin for the keyboard:」で、矢印キーを使って「Japanese」を選択後、Enterキーを押します。
    6. 「Keyboard layout:」で、「Japanese」を選択後、Enterキーを押します。
    7. 「Key to function as AltGr:」で、「The default for the keyboard layout」を選択後、Enterキーを押します。
    8. 「Compose key:」で、「No compose key」選択後、Enterキーを押します。
    9. 最後に「Use Control+Alt+Background to terminate then X server?」と聞かれるので、TABキーを1回押し「Yes」が選択されていることを確認後、Enterキーを押します。

      しばらくすると「raspi-config」(Raspbianの設定画面)に戻ります。
  8. これでRaspbianの設定は終了です。
    1. TABキーを2回押し、「Finish」が選択されていることを確認して、Enterキーを押します。
    2. 「Would you like to reboot now?」と表示されますので、「はい」が選択されていることを確認後、Enterキーを押します。

      Raspberry Pi(Raspbian)が再起動します。
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